ソムリエ協会主催のアパッシメントセミナーに参加してきました。
アパッシメントとは、ぶどうを陰干しして作るワインの作り方のことで、イタリア ヴェネト州のアマローネなどに使われている手法です。
第1階イタリアワインのソムリエコンクールになるジェットカップで優勝した内藤和雄氏によるセミナーです。
白ワインは、ピノ・グリージョのフレッシュなワインと軽く半乾燥したヴェルドゥッツォを比較テイスティング
フレッシュなピノ・グリージョは淡いイエローで、ミネラル、アーモンド、スパイス、フレッシュな酸を感じました。
ヴェルドゥッツォは、白ワインなのにタンニンを感じるほどの重さを感じ、干した藁、はちみつ、ゼラニウムの花の香り、塩っぽいミネラル、ローストアーモンドを噛んだときの苦味を感じます。
そして、それらをセパージュしたMASI マジアンコ2011を試飲。
75%ピノグリージョ 25%ヴェルドゥッツォを使っているワインで、非常にバランスがよいのがわかります。
それぞれの良さがでている感じで、ヴェルドゥッツォのフラワリーさや収斂性とアパッシメントによる甘さをピノグリージュがフレッシュさでバランスをとっている感じです。
赤ワインは、まずは、アパッシメントしていないモリナーラ種、ロンディネッラ種、コルヴィーナ種を試飲しました。
モリナーラは、酸がきわだってみずみずしいワイン、ロンディネッラ種は、ちょっとくせのある感じがしますが、フラワリーでおだやかなタンニン、コルヴィーナ種は、スパイシーでしっかりとしたワイン、チェリーのシロップ漬のような香りもあります。
そして、それらをブレンドしたワイン ボナコスタ ヴァルボリチェッラ・クラシコ2010を試飲
70% コルヴィーナ種 25% ロンディネッラ種 5% モリナーラ種という比率をワインです。
スパイシーな香り、味わうとボリュームのある果実の味にミネラルがあるバランスのとれたワイン、後味にはビターな苦味があって、とても飲みやすくバランスがよいワインです。
次に、アパッシメントしたモリナーラ種、ロンディネッラ種、コルヴィーナ種 を試飲。
どれも、色がアパッシメントしてないものより色が濃く、甘味も少しのって、濃くなった印象、酸は少しおだやかに感じます。
粘性はどれも上がっています。
コルヴィーナ種がもっともボトリティス菌の影響を受けやすくロンディネッラ種がもっとも受けにくいとのこと。
ダブルファーメーション製法で、半乾燥のぶどうと摘みたてのぶどうを同じ木の樽で二度目の発酵をする方法がとられたワイン
カンボフィオリン2009を試飲。セパージュはボナコスタ ヴァルボリチェッラ・クラシコと同じ70% コルヴィーナ種 25% ロンディネッラ種 5% モリナーラ種という比率。
アパッシメントは、30日ほどの短い期間されているそうです。
そして、最後に100%アパッシメントしたワインで作られたアマローネ コスタセラ アマローネ デッラ ヴァルボリチェッラ クラシコを試飲しました。
濃厚で、パワーのある味わいで、鰻の蒲焼やカレーなどのエスニック料理などにも合わせられる美味しいワインでした。
今回、12種類という過去最高の品種の飲み比べでした。