日本ソムリエ協会の主催するセミナー、デニス・ギャスティン氏のオーストラリアワイン・セミナーに参加しました。
オーストリアワインて、日本にかなり入ってきているけど、日本人のイメージは安くて、アルコールが高いワインのイメージを持っている人が多いように思います。
このセミナーを聞いてまず思ったのは、島国に住んでいる日本人は、オーストラリアの広大さをちゃんと理解していないのではないかということ。オーストラリア全土の面積は、主要ワイン生産国である西ヨーロッパ全土がすっぽりはいってしまう大きさということです。
つまり、フランス、イタリア、ドイツ、スペインそれぞれにまったく違うワインができるのと同じように、オーストラリアでは産地ごとにまったく違うワインが作られるということ。オーストラリアワインをひとくくりに語ることは、ヨーロッパを一言でいうようなものということなんです。
オーストラリアでは、164品種が65の認定産地で作られていて、116のワイナリーがビオディナミで造っているとのこと。
日本にはいってきている、いわゆる樽香がする果実味豊かなタイプのワインは、オーストラリアのほんの一部のワインスタイルに過ぎないということでした。
テイスティングワイン
1.ローガン ワインズ ウィマーラ ゲヴェルツトラミネル 2011
産地 オレンジ アルコール度数14% 酸度5.1/L PH3.43
輸入元:モトックス 参考小売価格1800円
輝きのあるイエローだが、アルザスに比べてドライな仕上がり、少しピンクがかったニュアンス。作り手は、マジーの生産者で、この畑は標高900Mの火山性土壌
2.テイラーズ セント アンドリュース リースリング 2010
産地:クリアバレー アルコール度数13% 酸度7.39g/L PH2.95
輝きのあるイエローの外観、はっきりとしたぺトロール香を感じた。かなりドライな印象。
なお、クリアバレーは2000年から自主規制で、スクリューキャップ以外は使用していないとのこと。なお、セントアンドリュースは畑の名前
3.タロック ワインズ セミヨン 2010
産地:ハンター アルコール度数11.6% 酸度7.0G/L PH3.12
輸入元アイメックス 小売価格 2500円
1895年からの老舗ワイナリー。セミヨンはハンターの代表的な品種の一つ。このワインは最初の二年以内の飲んでフレッシュさを楽しむか5年後以降にのんで、熟成感を楽しむのがおすすめとのこと。貝などとの相性がよい。
4.ダーレンベルグ ハーミット・クラブ ヴィオニエ マルサンヌ 2010
品種:ヴィオニエ68% マルサンヌ32% 産地:マクラーレンヴェイル95%アデレードヒルズ5% アルコール度数13.1度 酸度6.3G/L PH3.22
輸入元ヴィレッジ・セラーズ 参考小売価格2200円
マクラーレンはシラーズで有名なため、必然的にローヌ品種であるヴィオニエやマルサンヌも試されているとのこと。ももや杏子、フラワリーな香がある。ダーレンベルグは、大手ワイナリーで27品種30銘柄のワインを造っているとのこと。
5.ジェイコブズ・クリーク リザーヴ アデレード・ヒルズ シャルドネ 2010
産地:アデレードヒルズ アルコール度数13.3% 酸度6.0g/L PH3.17
輸入元 ペルノ・リカール・ジャパン 参考小売価格1680円
有名なジェイコブズ・クリークという名前は、開拓者ヨハンクランプが開墾した畑の近くを流れる川の名前。ランクとしてはこのリザーヴは下から二つ目のランクですが、すっきりとした柑橘系の香り、万人受けするシャルドネの味わいがあり、安旨ワインの代表格だと思います。
6.デ・ボルドリ エステート グローン ヤラ・ヴァレー ピノノワール 2010
産地:ヤラヴァレー アルコール度数13% 酸度6.2G/L PH3.69
輸入元:ファームストン 参考価格4120円
少しくすんだ薄いガーネット、時間がたつとピノノワールらしい、イチゴやフランボワーズの香りが感じられた。1本から18ふさという収量制限をしているそうです。
7.カトヌック ファウンダーズ ブロック カベルネソーヴィニオン 2008
産地:クナワラ アルコール13.5% 酸度6G/L PH3.49
テラロッサというクナワラ特有の土壌の特性を活かしたワインの作り方。カシス、ブラックベリー、コーヒー、黒スグリ、ユーカリ香をしっかりと感じるワインでした。
8.ハーディーズ アイリーン ハーディー シラーズ 2004
産地:マクラーレン・ヴェイル アルコール 14.1% 酸度6.4G/L PH3.45
輸入元:アコレード・ワインズ・ジャパン 参考価格11340円
1853年設立の歴史あるワイナリー、甘草、たばこ、紅茶など複雑な香りがしました。